続・危険なキス
 
「聞いてるって……どこまで…?」

「付き合っていたということと……その当時の状況と………
 美香さんが、最後にしてしまったことです……」


美香さんの瞳が一瞬揺らいで、その瞳を伏せた。


「そ、っか……」


また沈黙が流れて、次の言葉をどうしようかと思った。
だけど再び美香さんが顔を上げると、まるで乞うようにあたしを見つめた。


「紫乃ちゃん……。
 昨日私が言ったこと……覚えてる…?」

「え……?」


予想外の返しに、一瞬戸惑った。

だって美香さんが昨日言った言葉は……



(でももしまた逢えたら………

 今度は逃げずに、真正面からぶつかりたい)



あたしにたいしての、宣戦布告のような言葉になってしまうから。
 
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