続・危険なキス
 
「ったくよぉ……
 誰のおかげで、T大受かったと思ってんだ?」

「むっ……」


ぎゅむっとほっぺたをつねられ、思わず変な声が漏れる。

反論したいけど、こればっかは言い訳がつかないほど答えは決まっていて……。



「ゆあしゃ……せんせーのおかげです……」

「よろしい」



にごってしまった言葉に、先生は満足したように微笑むと、その手を離した。


「分かってんだったら、これ以上モテんなよ」

「それはあたしに言われても……」

「口答えすんな」

「……」


ここで、素直に「はい」と言わないのがあたし。


だってそんな、素直で可愛げのある女の子なんかじゃない。


あたしは離れてしまった先生のもとまで再び詰め寄ると、あたしよりもずっと背の高い先生を見上げた。
 
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