続・危険なキス
 
「嫌、なんです……。

 あたし以外の人が……
 何年も……先生のことを想っているなんて……。


 だから……早く追い出してあげてください」



きっとこれが、あたしの本音だ。


優しさとか、同情とかじゃない。

日に日に膨らむ先生への想いが、どんどん独占欲の強い醜い感情へと変わっていく。



先生は最後まで話を聞くと、
そっと腕をとき、頬に手を重ねた。
 
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