続・危険なキス
予想外のあたしの言葉に、先生は驚いた表情を一瞬したけど、
すぐにその口元をゆるませた。
「いいけど、見えねぇ位置にしろよ。
一応教師なんだから」
「……はい」
本当は、先生があたしにつけるみたいに、首元につけてやりたい。
だけどさすがに、教師という職業の人に、みんなが見える位置に印をつけるわけにもいかなくて……
「ネクタイ、紫乃が外して」
「……」
屈んで、至近距離のままあたしを見つめる先生。
どう見ても、挑発しているようにしか見えない。
目をそらし、そっと先生のネクタイに手をかける。
ドキドキと、うるさいくらいに心臓が鳴っていた。
しゅるっとネクタイが外れ、しっかりと止められているワイシャツのボタンをはずしていく。
第二ボタンまで外すと、先生の綺麗な鎖骨が見えた。
「そこじゃ見える」
「ボタンを閉めてれば見えませんよ」
「……ったく…」
鎖骨の下。
あたしはそっと口づけた。