続・危険なキス
6章 後悔
「美香さん」
「あ、紫乃ちゃん!おつかれー」
学校が終わって、バイトに入る。
あたしは、美香さんが控え室に入るのを見計らって声をかけた。
「美香さんって、今日バイト、7時まででしたよね?」
「うん、そだよー」
「今日……
先生が会ってくれると思います」
「え…?」と、驚きの表情を隠しきれない美香さんの口から、小さな声が漏れた。
「先生に、美香さんのことを話しました。
ちゃんと話を聞いてくれるみたいです」
「そ…っかぁ……よかった……」
まだ会ってもないのに、美香さんの目にはすでに涙がたまっていて、本当に先生に会いたくて仕方がなかったんだと伝わった。
だけど、やっぱりあたしの心の中のモヤモヤは晴れない。
これ以上美香さんの傍にいるのは耐えられなくて、仕事場に戻ろうとした。
そんなあたしに、美香さんが口を開く。
「紫乃ちゃん……
好き、って……言っちゃうかも……」