続・危険なキス
二人の想いが通じ合っているのなら
邪魔者は明らかにあたし。
だからここで出しゃばるのはよくない。
そう思っているのに、うまく言葉に出せなくて
唇を噛んで、顔をあげた。
そこには、なおも眉をしかめてあたしの顔を探るように見る先生。
「ご、めんなさいっ……。
まだ聞きたくないですっ……」
「紫乃っ!!」
あたしはこれ以上二人の傍にいるのが辛くて、何か話を切り出される前に駆けだした。
「奏人くんっ……」
先生はあたしの名前を呼んだけど、美香さんに止められたのか追いかけてくることはなくて
やっぱりあたしよりも、美香さんを選んだんだと実感せざるを得なかった。