続・危険なキス

　
「あ、のっ……」


このまま川崎さんに連れ出されるのも、自分の中では納得できない。

力を込めて抵抗しようとしたところで、あたしの体が川崎さんとは逆の方向へと倒れこんだ。



「お前がどう思ってるかしんねぇけど、こいつは連れていかせない」



引っ張られることが予想外だったのか、あたしの手首を掴んでいた川崎さんの手は簡単に振りほどけた。

その代わり、あたしの体は先生の胸の中に納められる。


「お前っ……」

「姉貴、って言ったっけ？
　悪かったな」

「…っ」


簡単に謝ってしまう先生に、川崎さんはさらに悔しそうに唇を噛む。

だけど先生は、そんな川崎さんに一瞥すると、あたしの手を引っ張ってその場を離れた。