今宵、真夜中の青を注いで


いつものように1日の終わりを告げる時間が来た。

時計の長針と短針が重なり、テレビのニュースでは午前0時になりましたと聞こえてくる。

お母さんもお父さんも今日はもう既に寝ていて、リビングにいるのはあたし一人だけ。

そろそろ私も寝ようかななんて思うけれど、それじゃいつもと変わらないじゃないと思ってる自分もいて、ぼーっと天井を見上げていた。


「あーもう、つまんない」


最近口癖となりつつあるその言葉を吐き出して、ぐるぐると考える。

本当に、なんだかよくわからないけれどつまらないんだ。

死にたいなんて思わないけれど、生きるのも面倒だなあなんてふと思う程には。

別に病んでるとかそういう訳ではないのだけれど、よくわからない虚無感。

友達と遊んだり、ショッピングしたりして気分転換しても、それが終わった途端、なんだかぽっかり心に穴が開いたみたいで、もっとなにか特別なものを求めている自分がいる。

平凡で刺激のない日々はとてもつまらなくて、本やドラマの中の人達みたいに、もっとキラキラと生きたいとどこかで思ってる。




< 10 / 93 >

この作品をシェア

pagetop