今宵、真夜中の青を注いで


あたしがそう返すと夜久君はとても驚いた顔をした。

あれれ、なにかあたし変なこと言ったかな。

そんな疑問はすぐに彼が答えをくれた。


「星のことそこまで興味持ってくれるなんてな。すげー、嬉しい」


嬉しそうに満面の笑みを浮かべた彼はとても無邪気な少年のようで、ドキッとした。

本当に、彼は心から星が好きなんだ。

そんなことが分かる表情。

いいな、心から夢中になれるほど好きなことがあるのはとても羨ましい。


「ふふっ、星のこととても好きなんだね」

「あ、ああ。昔から一番好き」

「うん、そんな顔してる」


そう返せばとても恥ずかしそうに笑った。

学校ではクールなんて言われてるけど全然そんな風に見えない。

別人みたいだ。

夜久君はとてもいろんな表情を持ってる。


「ここ座れよ」


話を逸らすように夜久君が手でとんとんと今まで自分がいた場所を叩いた。

其処は今まで彼が寝そべっていた寝袋がある場所で思わず「え?」と聞き返してしまった。




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