猫みたいな君
-奏汰side
ふと姫莉の方を見ると
『寝てる...?』
近づいてみるとスースー息まで立ててるし
-やばい、可愛い
ってか仮にも男と二人きりなのに
そんな無防備に寝るなよ...
-触れたい
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初めてこいつを見たときから
なんとかして傍に置きたいと思った
だからマネージャーなんて肩書きをつけて
なるべく一緒にいれるようにって
-でも、姫莉といったら
こんな俺の気持ちに気づいてない
未だに伊藤くんって名字で呼ぶし
朝なんて迎えに来なくてもいい、
とまで言いやがった
-ありえねぇ
正直顔、ルックスには自信があった
なのにこんなになびかない女は初めてだ
だからか、こんなにも心から離れないのは
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触れたい-その衝動を抑え
ペシッ
綺麗な肌のおでこを軽く叩いた
『-...んっ』
-そんな声出すなよ....
『起きろよ』
『-ん...』
『今すぐ起きろ、じゃなきゃ-....