バスケと先輩とファーストキスと。
「兄貴?
お前の?」


「はい、ここの高校の三年です。
あまり、似てないんですけどね。」


「……なんだよ、その落ち……。
俺、後でめっちゃ睨まれたんだけど
お前の兄貴に……。」


「えっ、す、すいません。
彼氏を教えろって言うから……。
もう、お兄ちゃんったら。」


「まぁ、いいわ。
要は俺の勘違いって訳だな。
はぁ……ますます、疲れがドッと
出た。」


先輩、妬いてくれてたんだ。
先輩には悪いけれど、
嬉しい……。


「そだ、先輩、私、
先輩の好きなレモンのハチミツ漬、
沢山、作ってきましたよ。
お兄ちゃんがくれっていったけど
先輩の為に作ったんだからって
あげなかったんですよね。」



「なるほどね、
そりゃ、俺、睨まれる訳だ
じゃ、貰うわ。」


先輩はそう言うと
私の後頭部に手を添え
自分の方へ引き寄せた。


「えっ、はい?んっ//////////」



先輩の唇が私のそれに
ふんわりと重なった。
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