きみはいじわる
「こんにちわ~」

「ああ、唐木早いな。

 ん?誰だっけ?」

秀ちゃんに気がついた部長は、

一瞬誰だかわからない様子だったけど、

ハッとして修ちゃんの顔を二度見した。

「やあ堀米久しぶりだな。」

「安曇秀!帰ってきたんか?」

「ああ、3日前にな。」

知らなかった部長と知り合いだったのか…

呆然とするあたしの肩にずっしりと体重をかけながら

「俺この部に入るんでよろしくな。」

と、言った。

「お前が?ボランティアとか興味あるのか?」

「ないね。」

部長っこういうやつなんです。

断ってくださいっ

こんな奴入れないでっ

「なら?」

「別に理由はない。」

「そうじゃあ、しばらく仮入部ってことで、

 活動共にしてもらって決めたらいいよ。」

「えっ!!」

ダメです~って

あたしの心の声は誰にも届かない

と、思ったら、

秀ちゃんには届いたみたいで、

「お前、生意気なんだよ。」

とじろりと睨まれた。




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