きみはいじわる

帰り道、不服ではあるけれど、

修ちゃんの後ろについて一緒に帰った。

「ねえ、秀ちゃんあのさ、何かあった?」

「何?」

「だって、サッカー大好きだったでしょ?

 サッカー部のみんなだってきっと戻って欲しいと思ってる。」

「お前、俺が生活部に入るのが気に入らないのか?」

「え??」

図星突かれて言葉を失う。

「お前、正直だな。」

秀ちゃんが淋しそうに笑うから、

つい、否定してしまう。

「そ、そんなことないよ。」

「じゃあ、いいんだなおれが生活部に入ったって。」

「いいもなにも、

 あたしに止める権利はないでしょ?」

秀ちゃんはにやって笑い顔を浮かべると、

「ああ、ないな確かに。」

そう言うとあたしの後頭部をいっぱい詰まったカバンでバシっと打ち付けた。

「きゃあっ」

死ぬでしょうが当たり所悪ければ。

頭をさすりながらブツブツと文句を言うと、

「俺様のカバン持たせてやる」

そう言ってあたしにカバンを押し付けて

ははっと笑いながら大股で先に歩いて行っちゃった。

鬼!悪魔!馬鹿秀ちゃん!






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