察してください
水沢くんもあたしみたいにドキドキしたり、不安になったりしてるのかな。

そうだといいな。



初めてのキスの感想は、一瞬過ぎてキスしたっていう実感がないうちに終わっちゃったっていうのが本音だけど。


それでも水沢くんがあたしのことを好きでいてくれてるっていうことだけは伝わってきて、嬉しくて嬉しくて仕方ない。



「そろそろ帰りますよ。
着替えてきます」


「うん、あたしも着替えてくるね」



まずは出しっぱなしのボールを片付けなくちゃと、さっき手から抜け落ちたボールを拾ってから。


それをボールのたくさん入ったかごに戻そうとしたんだけど。

ニマニマしながらやってたら、うっかりかごを倒しちゃって、たくさんのボールが全部床に転がる。
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