彼氏に依存した

自己中

なおと付き合ってから7ヶ月くらい経った。
なおはバンドの事件から変わってしまった。優しくなくなった。
冷めたような口調になった。何を言っても聞いてもめんどい、だるい、うざい
これしか言われなかった。
「もう、さくらのこと好きじゃなくなった?」
「そーゆうのがうざい」
あたしは毎日泣くようになった。
泣くと異常に目が腫れてしまうあたしは
学校でみんなに心配をかけてしまった。
でもあたしは学校では明るく振舞った。

あたしの学校は家から遠いので
汽車通だった。
汽車でいつものように帰ってたらなおが◯◯駅にいるみたいだったから
急いで降りて走って会いに行った。
「なお!汽車おりてきちゃった!」
「あっそ」
「…会いたくなかった?」
「お前が勝手におりたんだろ」
嫌そうな顔、冷めた口調。
あぁ、そっか。
べつになおはあたしに会わなくても平気なんだ

あたしは帰るねとだけ言い残して走って行った。
少し走って止まった。
顔が熱くなった。
あったかいものが頬をなぞった
後ろを振り向いても追いかけてくる姿は無かった。
あたしは家まで歩いて帰った。泣きながら
何回も振り向いてみたけど
やっぱり愛しい人は追いかけてこなくて。
家について力尽きたように眠った。
< 4 / 7 >

この作品をシェア

pagetop