元カレ教師~君と出会った物語~
*First story* 妃奈と昴
「昴!」
「妃奈、どうした?」
「大学の時のあだ名ってなんだった?」
俺は飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになった。
「昴!?
大丈夫?」
「ああ…平気。」
俺の名前は北条昴、高校の教師をしていて、担当科目は英語だ。
今、俺を気遣いながら慌てているのは北条妃奈。
俺の友達の妹であり、元教え子であり…今は俺の奥さんだ。
妃奈も高校で英語を教えていて、本人曰く、結構人気だそうだ。
「大丈夫大丈夫。
それより…なんでそんな事を聞くんだ?」
「昨日、大学の時のあだ名を生徒に聞かれたの。
あたしって普通に名前で呼ばれる事しかなくて、そう答えたんだけど、昴はどうだったのかなって。」
「そういう事か…本当に知りたいのか?」
「うん。」
「知っても笑わないか?」
「…なんか凄く知りたくなってきた!」
「マジか。
一回しか言わないぞ?」
「分かった。」
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