まっすぐに……
私はどんなに白鷹君が嫌いじゃなくてもやっぱり彼が恐い。

隣に腰をおろした白鷹君と少し距離をおいた。


「そんな逃げなくていいじゃん!てかミツ見つけてくれてありがとな!
あっそういえば桐谷も蜜って名前だよな!」

そういって白鷹君はクシャッとなった優しい顔で笑った。


その瞬間――

彼に対する恐い感情が暖かい何かで溶かされるような気持ちになった。

どうして話したこともない白鷹君にこんなに心が穏やかになるの?
初めての事で分からない……。



ただもうここから私は白鷹君に恋に落ちていたのかもしれない―――……。
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