幼なじみは狼クン!?~ドタバタ☆学園地獄~



そんな勝手な想像に妄想を膨らませていた矢先。



『ねぇ』


隣からやや眠たそうな声が。




あ、初めてきいた。

圭くんの声…。



隣でリラックスして座る圭くんは、私のとある一点を見つめながら口を開く。



『さっきから思ってたんだけど…あいてる…』


「え!?」



私が圭くんの視線を追うと、そこには今日初めて履いたばかりの制服のスカート、のファスナーが。


ホック部分はしっかり固定されているけど、その下のファスナーが全開だ。



………。


見事に全開していた恥ずかしさと、それをずっと見られていながら何も言われなかった気まずさで私の顔が一気に赤く染まる。



『も~。圭ったら。そういう話はもっとオブラートに包んで教えてあげなくちゃ。デリカシーない男はモテないんだよ?』



そこに口を挟んだ瑞希さんの言葉が、追い打ちをかけるように羞恥心をえぐる。



最悪だ……。恥ずかしすぎる…。


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