幼なじみは狼クン!?~ドタバタ☆学園地獄~



そのまま、HRが終わるのを待ち、5分後。



『以上だ。今日も真面目に授業受けろよ~』


木場先生は最後にそう付け加えて、足早に教室を出て行った。



途端、ざわざわと騒がしくなる。





『ねえ、ねえねえ!もしかして世玲奈ちゃんじゃないの!?』



すると、窓を眺めているあたしに、前の席に座っていた女の子がくるりと振り返り、興奮気味に詰め寄ってきた。




「え…?」


『忘れたの?沙穂だよ!4年ぶり?くらいかな』


「え?沙穂って…。沙穂ちゃん!?古嶋沙穂(コジマ サホ)ちゃん?」


『そう!!』




古嶋沙穂ちゃん。小学校まで一緒だった友達で、お父さんの転勤で東京に引っ越してしまった女の子。


当時、グループは違ったけれど、明るくて元気な彼女は誰とでも仲良くなれるタイプで、男女問わず、クラスの皆からとても人気があった。




「嘘っ!この学校だったの?すごい偶然!」


『沙穂もびっくりした!でもどうして世玲奈ちゃんがこっちに?』


「うーんと、まぁ色々あって…」



小学生の頃は伸ばしていたはずの長い黒髪が、チョコレート色のショートヘアになっている。


『ふうん』頬杖をついたまま、彼女は言った。



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