特命24時 〜恋の秘密を暴きます!?〜【短編】
望が真面目に心配するようなこと言うから、どう反応していいかわからなくて困ってしまった。
妙に照れくさい。
黙って横を歩きながら、ふと、手首を掴まれたままなことに気付いた。
「ねえ、手、もう大丈夫だから」
気づくと落ち着かなくて振り払ってしまう。
「おまえな…」
いきなりのあたしの態度に、望が呆れたような顔をした。
「だって、もし誰かに見られたら大変だし。望モテるから、他の女の子が黙ってないでしょ」
「黙ってないって、何かされたことあるわけ?」
「え」
ギクッとした。
望、鋭い。