金色・銀色王子さま
「…はぁ?」
「私…嘘つく人…きらぁいなの…」
ーあの時、彼は言ったんだ
大好きだよって
ずっと、一緒だよってー…なのに、彼は居なくなった
他の子と一緒に、私の前から…
偽られるくらいなら、冷たくあしらわれた方がまだ傷付かない。
思い出して見上げたら、夜空の満月がぼんやり。二重、三重になって霞んでる。
「!!なに泣いてんの?!」
「な、泣いてないよっ…泣いてない。てか、ひとりで歩けるからっ…」
しっかり掴まれた腕をほどこうとしたけど、片桐は離してくれない。
酔ってるときの思考回路は何度も言うがまともじゃない。片桐の優しさと思い通りにならないことにイライラする。
両手で片桐の胸元を強く押すが、脚がもつれて逆にその胸に飛び込んでしまった。
「…あ、ごめん…」
そう言って離れようとしたけど、片桐は両腕を回して抱き締めるように支えた。
「だからぁっ…そうゆう優しさいらないん…だよ…」
「うるさい」
「うるさいじゃないっ片桐…私は歩けるっ…」
「……………」
.
「私…嘘つく人…きらぁいなの…」
ーあの時、彼は言ったんだ
大好きだよって
ずっと、一緒だよってー…なのに、彼は居なくなった
他の子と一緒に、私の前から…
偽られるくらいなら、冷たくあしらわれた方がまだ傷付かない。
思い出して見上げたら、夜空の満月がぼんやり。二重、三重になって霞んでる。
「!!なに泣いてんの?!」
「な、泣いてないよっ…泣いてない。てか、ひとりで歩けるからっ…」
しっかり掴まれた腕をほどこうとしたけど、片桐は離してくれない。
酔ってるときの思考回路は何度も言うがまともじゃない。片桐の優しさと思い通りにならないことにイライラする。
両手で片桐の胸元を強く押すが、脚がもつれて逆にその胸に飛び込んでしまった。
「…あ、ごめん…」
そう言って離れようとしたけど、片桐は両腕を回して抱き締めるように支えた。
「だからぁっ…そうゆう優しさいらないん…だよ…」
「うるさい」
「うるさいじゃないっ片桐…私は歩けるっ…」
「……………」
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