金色・銀色王子さま
【5th room】恋だな!恋!!
それから数日過ぎた。
たまにカイトと女の子がいちゃつく声が聞こえるくらいで、片桐には全く会うことがなかった。
少しの生活音さえ感じなかったのは留守なのかな?考える度、飲み代の代わりにくれてしまったキスを思い出して言い様の無い悔しさが込み上げてくる。
玄関に飾ったチューリップライトは奇しくもやはり可愛くて、花びらはライトの下に置いた。
花びらが散ったみたいな、それがまたオシャレに見えた。
「散歩でもするか、気分転換に」
そうだ、自転車も欲しいな。
ここらへんのお店をもっと開拓したいし、そのためにはあったら便利だし。
肌寒くなってきたからカーディガンを羽織って、ゆるめのワンピースで出掛けた。
「彼女!いま一人?」
偶然にもマンションの前でカイトに遭遇した。ふいに声を掛けられてびっくりした顔は間抜けだっただろう。
カイトはクスクスと口に手を当て笑った。
皮のジャンパーにストールを巻いていて、相変わらずオシャレな雰囲気を漂わせている。
「お出掛けですか?」
「…ん~…まぁ散歩かなっ。カイトこそ、また女の子とデート?」
「ちゃうちゃう~。仕事帰り!俺、CDショップで働いてるんだけど夜勤だったから今帰ってきたんだよね」
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たまにカイトと女の子がいちゃつく声が聞こえるくらいで、片桐には全く会うことがなかった。
少しの生活音さえ感じなかったのは留守なのかな?考える度、飲み代の代わりにくれてしまったキスを思い出して言い様の無い悔しさが込み上げてくる。
玄関に飾ったチューリップライトは奇しくもやはり可愛くて、花びらはライトの下に置いた。
花びらが散ったみたいな、それがまたオシャレに見えた。
「散歩でもするか、気分転換に」
そうだ、自転車も欲しいな。
ここらへんのお店をもっと開拓したいし、そのためにはあったら便利だし。
肌寒くなってきたからカーディガンを羽織って、ゆるめのワンピースで出掛けた。
「彼女!いま一人?」
偶然にもマンションの前でカイトに遭遇した。ふいに声を掛けられてびっくりした顔は間抜けだっただろう。
カイトはクスクスと口に手を当て笑った。
皮のジャンパーにストールを巻いていて、相変わらずオシャレな雰囲気を漂わせている。
「お出掛けですか?」
「…ん~…まぁ散歩かなっ。カイトこそ、また女の子とデート?」
「ちゃうちゃう~。仕事帰り!俺、CDショップで働いてるんだけど夜勤だったから今帰ってきたんだよね」
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