金色・銀色王子さま
「日が落ちるとやっぱさみぃなぁ~」
そう言いながら来た道を戻る。
新しい自転車を買おうって思ってたけど、
『また行こう。いつでも自転車貸し出し中だから』
そう言って、貸してくれた自分の自転車を指差して笑った。
うんっ!って即答した自分の顔はどんなだっただろう。
あっという間の時間。
駐輪場に二台並べて止めると、自転車の鍵を返した。
エントランスを抜けて二階に上がると、楽しい時間も終わり…
「おっ!りゅうちゃんじゃないっすかー!」
タイミング悪し。
久しぶりに会った片桐とこうして会うなんて。
片桐はカイトを見てから、私を見た。
表情は相変わらず"無"に近い。
でもあのキス以来の再会だから、反射的に目を逸らした。
ましてや隣にはカイトがいるから。
「お二人揃って…珍しいな」
「そー。麻衣ちゃんとデートしてきたんだよ♪いいだろ~」
カイトはそういうと思いっきり肩を抱いてきた。カイトから漂うほんわりとした香水が鼻をまとわりつく。
それが妙にドキドキして心地良いなんて不思議だ。
そんな私達を相変わらずの真顔で見つめると、「あっそ」と言って部屋に入っていった。
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そう言いながら来た道を戻る。
新しい自転車を買おうって思ってたけど、
『また行こう。いつでも自転車貸し出し中だから』
そう言って、貸してくれた自分の自転車を指差して笑った。
うんっ!って即答した自分の顔はどんなだっただろう。
あっという間の時間。
駐輪場に二台並べて止めると、自転車の鍵を返した。
エントランスを抜けて二階に上がると、楽しい時間も終わり…
「おっ!りゅうちゃんじゃないっすかー!」
タイミング悪し。
久しぶりに会った片桐とこうして会うなんて。
片桐はカイトを見てから、私を見た。
表情は相変わらず"無"に近い。
でもあのキス以来の再会だから、反射的に目を逸らした。
ましてや隣にはカイトがいるから。
「お二人揃って…珍しいな」
「そー。麻衣ちゃんとデートしてきたんだよ♪いいだろ~」
カイトはそういうと思いっきり肩を抱いてきた。カイトから漂うほんわりとした香水が鼻をまとわりつく。
それが妙にドキドキして心地良いなんて不思議だ。
そんな私達を相変わらずの真顔で見つめると、「あっそ」と言って部屋に入っていった。
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