金色・銀色王子さま
大好きカフェラテ。
いつもなら砂糖を入れるのに。なんだか今日苦い気分で入れなかった。
向かい合って座る莉奈はブレンドコーヒーをブラックのまま口を付けた。
どこまでも絵になる人。ボーッとその姿を見てると、ふいに顔を上げた莉奈が口を開く。
「あの、」
「は、はい」
「ほんとにこないだはごめんなさい」
「え、いや、ほんと気にしないでください!…たまたまもう帰るとこだったので」
「でもほら、デート中だったでしょ?」
笑顔の莉奈の言葉に思わず口を付けたカフェラテを吹き出しそうになって、紙ナプキンで口を押さえた。
「デートだなんてそんな!そうゆう訳じゃ…」
「もう、いつもタイミング悪くてカイトに怒られちゃう。…ほんとダメな姉なんです 」
「いやいや、素敵なお…、お、お姉さん?」
聞き逃しそうになった言葉をあわてて繰り返した。
「うん。って言っても、血は繋がってないんだけど。5年前にねうちの母が再婚して。それまでは幼なじみだったんだ」
「幼なじみが姉弟に…」
「まぁでも、その2年後に両親が亡くなって…私は今まで通り姉弟だと思ってるんだけどカイトはそうじゃないみたい。昨日も仕事のあと部屋で話しようと思ったんだけど、同じ部屋にいるのに目も合わせてくれなくて…」
「………」
「……他人、なのかな。もう」
.
いつもなら砂糖を入れるのに。なんだか今日苦い気分で入れなかった。
向かい合って座る莉奈はブレンドコーヒーをブラックのまま口を付けた。
どこまでも絵になる人。ボーッとその姿を見てると、ふいに顔を上げた莉奈が口を開く。
「あの、」
「は、はい」
「ほんとにこないだはごめんなさい」
「え、いや、ほんと気にしないでください!…たまたまもう帰るとこだったので」
「でもほら、デート中だったでしょ?」
笑顔の莉奈の言葉に思わず口を付けたカフェラテを吹き出しそうになって、紙ナプキンで口を押さえた。
「デートだなんてそんな!そうゆう訳じゃ…」
「もう、いつもタイミング悪くてカイトに怒られちゃう。…ほんとダメな姉なんです 」
「いやいや、素敵なお…、お、お姉さん?」
聞き逃しそうになった言葉をあわてて繰り返した。
「うん。って言っても、血は繋がってないんだけど。5年前にねうちの母が再婚して。それまでは幼なじみだったんだ」
「幼なじみが姉弟に…」
「まぁでも、その2年後に両親が亡くなって…私は今まで通り姉弟だと思ってるんだけどカイトはそうじゃないみたい。昨日も仕事のあと部屋で話しようと思ったんだけど、同じ部屋にいるのに目も合わせてくれなくて…」
「………」
「……他人、なのかな。もう」
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