好きなんて、言えるかよ。
「お前、ムカつく」
あの後……
高村と誠くんの睨みあいが続いて
パッーー
「じゃあね、仁菜」
誠くんの方が先に目を逸らし帰って行った。
それからというものの
高村は高村でスタスタと先に歩きだしてしまうし
「ちょっと、待ってよ」
私が声をかけても、一向に振り向くようすはないしで
ホント男子って何を考えてるか分からない。
「ねぇ、行きたい所があるんでしょ!
だから待ってたのになんで先に行くの?」
私がそう言うと、高村は
校門からでて数百メートル歩いた所で止まった。