好きなんて、言えるかよ。
怒られた。
じゃあ、なんで拗ねるのさ。
それに、高村に告白した時も
すぐに嫌いになったわけじゃないし。
パシリに使われていた時だって
そりゃ……少しだけ好きだったんだからね。
「で、本当は今日どこ行こうと思ってたの?」
拗ねてこっちを向こうとしない高村に
本来の目的を聞くと
「もういい。気分じゃなくなった」
そんな言葉が返ってきた。
「何でよ!それじゃあ、私が
あんな嫌な思いして待ってた意味ない!」
私が大きな声で反論すると、高村は渋々口を開く。