好きなんて、言えるかよ。


力が入らなくなるのとは対照的に

体が熱くなる私。


「ごめん、やっぱりお前とは無理だ」


ぎゅうっとくっついた体にドキドキして

恥ずかしくなって


誠くんの声が全く入って来ない。


それでも、イタズラをやめようとしない高村に

私はぎゅっと目をつぶり耐え続けた。


そして、


「あなたって本当最低ね。

いいわ、別れてあげる」


女の人がそう言うと

ガチャンー!

ドアが閉まる音が聞こえる。


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