好きなんて、言えるかよ。
「俺にキスしろよ」
次の日の私の表情はヒドイものだった。
「ねぇ、寝不足?」
目の下のクマに、
どんよりとした目。
咲はそれを見て
「何かあったの?」
と心配そうに聞いてきた。
教室から移動して、また人のいない所で昨日の話をすると
咲は眉間にシワを寄せた。
「そうだったんだ……
私は正直、先輩のことは好きじゃない
でも、仁菜がまだ好きだって言うなら応援するよ
それはやっぱり仁菜の気持ち次第だと思うの」