好きなんて、言えるかよ。
そう良いながら中に入った瞬間
ガチャンー
「へっ……!?」
高村くんは後ろ手で教室の鍵を閉めた。
少しパニックになって高村くんを見つめる。
その高村くんの顔を見て、私ははっとした。
もうさっきまでの笑顔はない。
この顔は、3年前にも見たことがある顔。
「まだお人好しやってんだ」
…………!?!
にやりと笑う彼は、3年前のイジワルな彼だった。
「な、んで……」
どうしよう。
声が震える。