好きなんて、言えるかよ。


誠くんに可愛いと言われた髪型をいつまでもして

誠くんから貰った帽子をずっと持っている。


未練タラタラな自分。


だけど、


『お前、おろしてる方が可愛い』


そうやって、高村が言った。


そのお陰で、私は今も髪をとめないで過ごしてるし


帽子の時も

必死になって取ろうとした私を

自分を犠牲にしてまで守ってくれた。


そしたら、いつまでも未練タラタラな自分が馬鹿らしくなって

どんどん考えないようになった。


たまに、誠くんから

変なこと言われたら、そりゃあ……まだ少し……


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