好きなんて、言えるかよ。
「俺の気持ちだって考えろよ」


昨日から一日たった朝。


私はモヤモヤと高村のことを考えていたため

最悪の朝を迎えている。


「わ、何どうしたの?その目。

ヒドイくまだよ」


咲は私に会うなりさっそくその事に気付いてくれて


「眠れなかったの……」


そうやってつぶやくと、


「何で?」

当然のように聞いてきた。


「高村が私のことを、パシリから解放するって言ったの……」


「へぇ、良かったじゃん」


私はじわじわと目を潤ませながら

咲を見る。

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