好きなんて、言えるかよ。



私が気まずくなって目を逸らすと

高村は私の側にやって来て話し始めた。


「俺の気持ちだって、考えろよな」


え?

聞き返したくなるほど、小さなつぶやき。

だけど、高村はしっかりと話し始めた。


「お前はずっと先輩のことを見て、思ってて

俺の方に振り向いてもくれねぇ。


久しぶりに会ったつーのに

忘れたフリとかしやがるし


おまけに

俺のこと、好きって言ったクセに

今は全然、俺の方を見てくんねぇし……


そんなんで、


好きなんて、言えるかよ。」


……!?
何、言ってるの……!?


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