好きなんて、言えるかよ。
「遊びとか無理。
俺、彼女のこと大事にしたいから」
高村が女子達の誘いを丁重に断らなくなったことくらいだ。
それはそれで嬉しいんだけどね、
女子達の視線は痛い。
でも、そのお陰で教室でも話せるようになって
私達は一緒にいる時間が増えていった。
そして、2人きりの昼休みは
いつもと同じように屋上で過ごす。
一緒にお昼を食べていると……
「ねぇ、これ高村のノートでしょ?」
さっき、私の机に混ざっていたノートの存在を思い出し広げ見せた。
高村に聞いているのに、彼は何も反応しない。