好きなんて、言えるかよ。


素直になれないって、こういう時

本当可愛くない。


言えないよっ、なんて恥ずかし気に言えば少しは可愛いのに


すると、高村は


「じゃあ、いい」

怒ってそっぽを向いてしまった。


やっちゃった……。

怒るのも無理ないよね。


知らないなんて言っちゃったんだから……。


でも、しょうがないじゃんっ!

恥ずかしいんだもん。


「…………。」

「…………。」


不自然に出来た沈黙に、困惑して、

慌てて何か言おうとしたら


キーンコーンカーンコーン


鐘はなり、5時間目が始まる時間になってしまった。


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