好きなんて、言えるかよ。


そう言ったら、

高村は私を後ろから抱きしめて


余裕のない声で言った。



「似てたんだよ……っ」

え?


「お前と……っ、似てた」


ぎゅっと力の入る手。


「中学2年の頃、ちょっとお人好しで

髪長くて目がくりっとしてる奴と付き合った。

お前にちょっと似てて、

告られてオッケーした……っ」


特徴だけを聞いたら確かに、私にそっくりだ。



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