好きなんて、言えるかよ。


私はこくりと頷いて、教室に戻ることにした。


教室につくと井上くんと咲が話していたから

私はすぐに井上くんの元に向かってお礼を言った。


「井上くん……、昨日は本当にありがとう」


「べっつに~?俺何にもしてねぇよ」

にこっと笑う彼に高村も言う。


「本当、サンキューな」


「まぁ、良かったじゃん

転校無くなって」


ええ!

「知ってるの!?」


時刻はまだ朝。

私が一番に聞いたと思ったのに。


「だって昨日電話で言ったし

お前には口で言わなきゃダメだと思ったんだよ

あんなことあったし……」



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