好きなんて、言えるかよ。
ガチャっと空くドアとともに中に入り
「お邪魔しまーす」
と言うと、高村は
「誰もいねぇよ」
と笑った。
彼に案内される通り、部屋の中に入ると
そこはシンプルでキレイに整えられた部屋が広がっていた。
物はあまりない感じで
必要最低限のものだけが揃ってる。
「引っ越し多いからな
荷物まとめんの大変だからあんま物置かねぇの」
なるほど……それでか。
「なんか食うもん持ってくる」
そういうと彼は部屋を出て下に降りて行った。