好きなんて、言えるかよ。


「うっせぇな

いいから返せよ。」


と言ってくる。

図星なんだ……。


私がいるのに、女の子からの手紙大事に取ってるなんて

なんかちょっとショック……


「ふんっ、もういいもん」


そうやってぷいっとそっぽを向くと、高村は


「怒んなよ」


と言って私の事を抱きしめた。


「嫌だ、怒るもん」


「あのな、仁菜聞けって」


「嫌。聞かない」


そんなかけ合いを繰り返していると

高村はため息をついてから言った。



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