好きなんて、言えるかよ。
この前も使ったこの教室。
正直ここには入りたくないんだけど
彼は、周りを確認すると
「入れよ」
いつもの俺様口調で言った。
教室に入りなるべく、ドアの近くに立つ。
これはいつでも逃げられるように
「用件は?」
早くこの場から離れたかった私は
高村にすぐ用件を聴くと
「別に。」
彼から返ってきた言葉はそれだった。
正直、私だってそんなにヒマじゃないんだから
用もないのに呼び出さないでほしい。
少しイライラするけれど、顔に出さないように
頑張っていると、高村は言った。