好きなんて、言えるかよ。
仕方ないから一緒に歩いていると
なんだかんだ、私の家まで一緒で
「じゃあな。」
「うん」
何かこれ、送ってもらったみたいになってるじゃん。
だけど、カバンをここまで持ってたのはあくまで私だ。
とりあえず、
「また明日。」
とだけ言って家に帰ろうとしたら
高村は小さくつぶやいた。
「もう、泣くなよ」
「えっ?」
まさかの彼の言葉にビックリして振り返ると、
「何でもねぇよ!」
彼は駅の方に歩いて行った。