ありがとう…
小野田 誠(おのだ まこと)
サラリーマン35歳。

私は林 絵里(はやし えり)
15歳、中学生に見えない中学生。

学校なんて消えろ。

原因は些細なことだった。

「絵里ちゃん…って可愛いよな」

馬鹿だ。あんな言葉に私は…。

あれは中2の冬。

「咲希(さき)彼氏できたんでしょ?」
「うん!とってもカッコよくて優しいの!」

「やっぱり咲希可愛いからだぁ!いいな」
「絵里…自分のこと可愛いって思ってるくせに」

急に声のトーンが低くなった咲希。
びっくりした。

「咲希…?」

咲希は一瞬止まって
「ううん、なんでもない」

「私なんて咲希にかなわないよ!」

咲希は可愛くて運動もできて…

クラスでも中心的だし。

私はずっと憧れだった。

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