愛ウタ
自分のトゲに苦しんで、そのトゲを刃物に変えて
自分に刺そうとする、白バラのように白くて綺麗な君が...
『オイ!!止めろよ!!何でこんな事すんだよ!!』
俺は彼女に刺さりかけたトゲを取り上げる。
彼女は俺を見上げた。
その瞳は潤んでいた。今にもこぼれ落ちそうなぐらい。
『...生き続ける意味が無いからよ
何の為に生きてるの?
神様はあたしから大事な人を奪ったのよ?
あたしにはあの人しか居なかったのに...
あの人の目はもうあたしを見ることは出来ないの。
冷たくなってた.....
あたしの人を連れてかないでよぉ...
...待っててね?
すぐ行くから....』
そう言って彼女は何処からかまたトゲを出して
その白い肌を切ろうとする。
俺はまた取り上げた。
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