天邪鬼とBABY
別れとSTART
『別れたいなら別れていいよ』
あぁ。
なんでこんなこと打っちゃったんだろ。
これからどうなることはわかってる。
画面右上の時計を眺めても
全く動かない。数字は固まっている。
返信を待つ時間がすごく長い。
時間と共にキツく縛られてゆく胸。
何も考えなかった。涙もでなかった。
車の少し汚れた窓から見える幽かな月とラーメン屋から出てくる客をただぼーっと見ていた。
ブブーッ…
5分か10分経ったくらい。
私は手に伝わる振動で赤く点滅するライトを見た。
メール…。
画面をつける。
メールボックスを触れるのは簡単だった。
でも受信メールを開けない。
恐い。
わかっているんだけど、目にするのが恐い。
何分かためらった。
でも返信しないといけないと思い、受信メールを開いた。