君に届ける物語
それからしばらく、君と顔を合わせることはなく、僕は少しだけ心配になる。

何かあったのかな?

知りたくても、知る術なんてない。

僕は君のことを何も知らない。

君が何を待っていたのかも、

それが君にちゃんと届けられたのかも、

僕には知る術がないんだ。

迷った挙句、僕は郵便受けにメモを投函した。


“ちゃんと届きましたか?”


こんなこと、本当はしちゃいけないのかもしれない。

迷惑かもしれない。

それでも、僕にはこれしか思いつかなかった。
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