浮気男よ、散れ




あまり見ない様にしていると、



「おっ!七穂!」


と、すれ違った人から呼ばれる。




それは去年同じクラスで、大輝とも仲が良いから良く3人で話していた男子、清次郎(せいじろう)だった。


今年はクラスが違ったし、大輝みたいに委員会が一緒じゃなかったから中々話す機会がなかったのだ。




「せーじろーだ!久しぶり」


「お前クラス違うから、大輝の惚気話俺に全力で降りかかって来るんだけど!」


「いやいや、私委員会の時超聞いてるから!」



2人で立ち止まって話していたが、



その内チャイムがなる。





お互いに『じゃあまたね』なんて言いながら会話を止め、



先に行ってもらった真知恵や希美を追うために教室へ向き直れば……











「!!っ!!」




移動教室の端。


見ない様にしていた三神君と女子。





女子が三神君のほっぺにチューをしていたのだ。







 
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