浮気男よ、散れ
それを見た瞬間、頭と心臓がカッと熱くなって、
急いで教室の中に入った。
なにあれ、なにあれ。
除けようと思えば、
止めようと思えば防げたはず。
でも、受け入れたのは三神君。
仮にも『彼女』を作っておいて、
彼女という存在をスルーして女子と仲良くして、
彼女と話すよりも他の女子を優先して、
彼女以外の女子にほっぺチューも平気で許す。
放課後なんて、他の女子と帰って何してるんでしょうね!
デートでしょうか?
それともチョメチョメでしょうか?
一応『俺の女』って言われた私は、
昨日初めて、腕を引っ張りながら歩いて帰っただけですよ。
ああ、もう嫌だ。
こんなに三神君を気にするのも、
こんなに周りの女子に嫉妬するのも、
沸々と嫌な想いが募るのも。