浮気男よ、散れ
「み…三神君ちょっと…」
私が近寄って声を掛ければ、
周りの女子が真っ先に
「はあ!?」
と言いながら顔を上げる。
怖くてちびりそうだったけど、
ギリギリで線を閉める。
「三神君、ちょっといいかなあ!!」
それでもめげずに声を掛ければ、
三神君が席に座ったまま私を振り返って、
少し目を見開いたかと思うと立ち上がった。
周りの女子は『え~行っちゃうの?』って言うように寂しそうな眼で三神君を見てから、
がっと私を睨みつけた。