浮気男よ、散れ
見られた事が恥ずかしく、
バッと振り返ればその人物を目で捕える。
捕えた瞬間に今度は目を大きく見開いた。
何故かさっきの一連の行動を隠したくなって、
手のひらに乗せていた花びらを手の中に隠してそちらに向き直る。
手には汗。
顔にも、身体の見えない部分にも汗。
なんて声を上げたらいいのかなんてわからなかった。
だって、目の前に居たのは、
私が1年間ただ見ていた人………三神 流星(みかみ りゅうせい)君だったから。