不器用男子の、恋。
こういう場合はどうしたらいい?
初めてできた彼女だし、どうしたらいいかわかんねぇよ。
俺は今まで観てきたドラマの中の恋人の姿や友達の話を思い返す。
……そうか、わかった。
抱き締めればいいんだな?
俺は所沢の腕をぐっと引っ張って、自分に引き寄せた。
俺の腕の中にすっぽりと納まってしまうくらい小さな所沢を、ぎゅーっと抱き締める。
「きゃ……っ」
「お前は今日から俺の彼女な。」
「へっ!?」
「何その変な声」
「ごっ、ごめんね!?でも、今、か、彼女って……つ、付き合ってくれるの……っ?」
「あ?当然だろ?」
俺だって所沢のことが好きなんだから。
好き同士が付き合うとか当然のことだし、すっげぇ素晴らしいことじゃねぇか!
ひゃっひゃっ、と笑い出しそうなのを必死に堪える。
「てことだし、毎朝8時、四角公園で待ってろ。」
「え、う、うん!」
これから、ラブラブピンク生活の幕開けだー!