願恋叶


次の日私はいったとおり
たむちんにLINEを送った。

その次の日もまたその次の日も
LINEを始めた日から毎日LINEをした。

三日目くらいのある日。


『ねぇねぇ。山口。』


『なにー?』


『なんかさ、山口ってよぶのかたっくるしくて
やになってきたんだけど。』


私はおもわずケータイを二度見した。
だって、たむちんってそういうこといってくる
キャラじゃないと思ってたから…。

でも、私は基本的に呼び方なんて
好きにしてーって感じだった。

『あーじゃあ別に下の名前でも
あだ名でもなんでもいーよ?』


『じゃあ柚って呼ぶわ!』


ギュッ。

なんだからわからないけど
胸が締め付けられたような気がした。
でも、恐怖によるものじゃない。
多分嬉しくてギュッってなったんだ。

もしかしたらほんとにすきなのかも…。

『りょーかい!』


この日からたむちんは私のことを
"柚"と呼ぶようになった。
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